癒しの必要性
よく 橋本さんはどんな音楽を聴くのですか?
と聞かれることがあるのですが
最近 毎日聞いているのは ウォン・ウィンツァンというピアニストの曲を聞いています
この方のピアノは 水のようにすーと入ってきて落ち着きます
とても深い精神域で音を奏でられる方です
日本にこんな人がいたのかと 驚いたくらいです@@!
朝起きてすぐ 運転の時も 寝る前も 聞いています
書いていて気づきました ずっと聞いていますね w
いつかご一緒したい演奏家の方です
ウォンさんと素敵な時間 作品を作りたいです
そのウォンさんがある映像の中でお話をされていた時に
吉福伸逸 (よしふくしんいち)さんという方の名前をお聞きしました
ウォンさんは吉福さんをとても尊敬されておられるそうで
調べてみたところ
僕らが今行っている Feel&Sence にこめた思いと 非常に共感する対談が載っていたので
僕のHPでもご紹介したいと思いました
関係性の癒し
BODHI PRESS(以下BP) 英語でヒーリングという言葉は、一般のお医者さんのあいだでも使われる言葉なんですか。
吉福 最近はそうですね。お医者さんといってもいろいろで、西洋医学に凝り固まっていて、自己治癒力みたいなものを重視しないひともいますけど、最近では、ある意識をもった医者のあいだではヒーリングという言葉はよく使われます。自己治癒力を高めること、それを抑えないことに腐心しているお医者さんも多いです。日本の医療システムでも、極端な病気や怪我を除けば、心有るお医者さんたちは自己治癒力に視点を移していこうという努力はされていると思うんです。真摯に医学をやってきたひとであれば、気がつかないわけがないんです。
BP 先日、内科のお医者さんに会ったんですが、血圧が高いっていうと血圧ばっかり見ているというんです。胃が痛いというと胃カメラを飲ませてみたり。
吉福 対象療法がポイントになっていますよね。でも、血圧が高いのには本人のシステムのなかに理由があるんですから。それは純粋に物理的な理由でも、純粋に精神的な理由でもない。当人の心身システム全体のなかから沸き上がってくるものです。 血圧が高いと下げる薬を飲ませるでしょう。あれはなんにもならない。もちろん症状はなくなるでしょうけど、それが起きてくる根本的なところに働きかけているわけではないですから、血圧が下がったとしても違った部分に現れてくる。それはからだの別の部分かもしれないし、こころに現れてくるかもしれない。そのひとの社会的な立場かもしれない。ぼくはいろんな病に対しては、それは理由があって出てきているんだから、なんらかの心身システムの警告ですから、ライフスタイルそのもの、パーソナリティそのものに対するアプローチの変化の要求だと見るのがもっとも的確だと思います。
BP 医者のあいだでも、このままじゃだめだ、と考えているひとも出てきているし、心療内科みたいなものも増えてきつつありますね。
吉福 ただ、医者の問題だけじゃなくて患者さんの側の要因もあるから。なにか症状があるとそれを取り払ってくれというでしょう。医者のほうもいちいち人生論を語ってそのひとのライフスタイルに変化を促すというのはすごく時間がかかる。本人がそれを求めていない場合も多いですし。患者さんが忙しい場合など、どうしてもとりあえずこの症状を除いてほしいと思う。 ひどい場合は別ですよ。ひどい場合は本人も考え直しますから、それがパーソナリティの変容につながるわけです。大病というのはね。ところが適度な症状である場合は本人が必然性を持っていない。医者だけが頑張ってもしょうがない。やはり医者と患者双方がなんとかしなければいけないでしょうね。
BP 吉福さんにとっての癒しというのは自分の内面から、心身相関的に治っていくということでしょうか。
吉福 そうですね。自分の内側にある自己というシステムを安定させる恒常性のような力、それをいかに活性化させていくか。ただこの場合、自分の内側というのは環境、自然、と密接にかかわり合っていて、切り離すことができないわけです。印哲をやっていられたからお分かりだと思いますけど、tat tvam asi、そは汝なり、ですから、そういう意味では、外の関係性や社会も自分のシステムですから、そちらの癒しが必要であるのが、なんらかの症状として出てくる場合もあります。だからそれは単なる個体のホメオスタシスとして切り離して考えるのではなくて、さらに大きな関係性のなかでのホメオスタシスへとすべてつながっていますから、より、内外両面に向いた目で見ていかなければならないと思います。
http://www.ne.jp/asahi/bodhipress/way/psych/yoshifuku.html より引用
まさに 今 僕らが取り組んでいる Feel&Sence
一言で言うと 自然の中で五感を感じこころを感じることを目的としたコンサートなのですが
これを一緒に立ち上げた 小児科医の田場隆介先生 (医療法人社団青山会理事長)も
上記と近い思いを持たれておられ
僕らも上記と同じ気持ちで共感し立ち上げました
僕らが北海道などの豊かな自然の中で目指しているものは まさにこれで
やまい と呼ばれているものや 家族関係のズレ 様々な疑問 争い 暴力
僕らは内面に様々なものを抱えながら生きています
そういった反動が それぞれに現れています(病・他人を攻撃する・比較・虐待・いじめ・戦争)等
その根底にあるものを 色々な角度から見つけ出し
それにあった治療であったり サポートを行っていく
上記記載されているように
血圧が高い 胃が痛い など症状だけをみて 対処するのではなく
その背景にあるものを広い視点からみることで 根底にあるものを見つけていくということです
社会の課題も同じです
虐待やいじめを取り上げますと 虐待やいじめをしている本人はもちろんいけないのですが
「虐待はいけません」「いじめはいけません」という禁止事項だけで
問題解決しようとすると 本質が見えてこないように思います
大切なことは いじめや虐待をおこなってしまう
その人の衝動の心の中にあるということを理解することが大切のように思います
その原因は 様々です
家庭環境にあるかもしれませんし 友人関係にあるかもしれません
表面的な行動だけで見るのではなく
背景にあるものを広い視点からみることで 根底にあるものを見つけていく
いじめや虐待といった特殊なことだけでなく
人は何かに悩んでいたり 何かにモヤモヤしていたり 不安を抱えていたり 悲しみを抱えていたり
人生には様々なことがあります
自分の中にある感情や本当の気持ちを発見する第一歩として
「こころのコンサート」を大自然の中で行うことで
セルフカウンセリングを行い
自己治癒を行ってもらいたいと思います
こころが開いた状態に身を置くことで
自分の中に 何か見つかるものがあるのではないかと思っています
結果として 自分で自分を癒していく そして 自分で自分を大切にしていく
そのサポートができればできればいいなと
田場先生も 数々のカウンセリングの方を見てこられたそうですが
対面式のカウセリングは
あの手この手で 角度を変えて
根底にあるものを時間をかけて
その人にとって大きな要因になっているものは何なのか?を探り 見つけていく作業のようです
田場さん曰く こころのコンサートは まさにカウンセリングと同じようなもの
それを音楽という力で 瞬時におこなってしまうところに
こころのコンサートの持つ力はすごい とおっしゃってくださりました
僕らはこころのコンサートを6年の歳月をかけて作ってきていますが
そういった医療としても みなさんの役に立てるのであれば とても嬉しく思います
来年もまた中標津にいってみたいと思っています